導出(Derive)

コンパイラには、#[derive]アトリビュートを用いることで型に対して特定のトレイトの標準的な実装を提供する機能があります。より複雑なことを行わせたい場合には、同名のトレイトを手動で実装することも可能です。

以下はderive可能なトレイトの一覧です。

  • 型の比較に関連するトレイト: Eq, PartialEq, Ord, PartialOrd.
  • Clone:これはコピーによって&TからTを作成するトレイト
  • Copy:これはムーブセマンティクスの代わりにコピーセマンティクスにするためのトレイト
  • Hash:これは&Tからハッシュ値を計算するためのトレイト
  • Default:これは空っぽのインスタンスを作成するためのトレイト
  • Debug:これは{:?}フォーマッタを利用して値をフォーマットするためのトレイト
// `Centimeters`は比較可能なタプルになります。
#[derive(PartialEq, PartialOrd)]
struct Centimeters(f64);

// `Inches`は出力可能なタプルになります。
#[derive(Debug)]
struct Inches(i32);

impl Inches {
    fn to_centimeters(&self) -> Centimeters {
        let &Inches(inches) = self;

        Centimeters(inches as f64 * 2.54)
    }
}

// `Seconds`には特にアトリビュートを付け加えません。
struct Seconds(i32);

fn main() {
    let _one_second = Seconds(1);

    // エラー:`Debug`トレイトを実装していないため`Seconds`は出力できません。
    //println!("One second looks like: {:?}", _one_second);
    // TODO ^ この行をアンコメントしてみましょう。

    // エラー`PartialEq`トレイトを実装していないため`Seconds`は比較できません。
    //let _this_is_true = (_one_second == _one_second);
    // TODO ^ この行をアンコメントしてみましょう。

    let foot = Inches(12);

    println!("One foot equals {:?}", foot);

    let meter = Centimeters(100.0);

    let cmp =
        if foot.to_centimeters() < meter {
            "smaller"
        } else {
            "bigger"
        };

    println!("One foot is {} than one meter.", cmp);
}

参照

導出