タプル
タプルは異なる型の値の集合です。括弧()
を用いて生成します。タプル自体がそのメンバに対する型シグネチャを保持していますので、明示すると(T1, T2, ...)
のようになります。タプルは大きさに制限がありませんので、関数が複数の値を返したい時に使われます。
// タプルを関数の引数と返り値として使用しています。 fn reverse(pair: (i32, bool)) -> (bool, i32) { // `let`でタプルの中の値を別の変数に束縛することができます。 let (int_param, bool_param) = pair; (bool_param, int_param) } // 以下の構造体は後ほど「演習」で用います。 #[derive(Debug)] struct Matrix(f32, f32, f32, f32); fn main() { // 様々な型を値に持つタプル let long_tuple = (1u8, 2u16, 3u32, 4u64, -1i8, -2i16, -3i32, -4i64, 0.1f32, 0.2f64, 'a', true); // インデックスを用いて、タプル内の要素を参照できます。 println!("Long tuple first value: {}", long_tuple.0); println!("Long tuple second value: {}", long_tuple.1); // タプルはタプルのメンバになれます。 let tuple_of_tuples = ((1u8, 2u16, 2u32), (4u64, -1i8), -2i16); // タプルは出力できます。 println!("tuple of tuples: {:?}", tuple_of_tuples); // しかし長すぎるタプル(12要素より多いもの)は出力できません。 //let too_long_tuple = (1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13); //println!("Too long tuple: {:?}", too_long_tuple); // TODO ^ 上記2行のコメントを外して、コンパイルエラーを確認しましょう。 let pair = (1, true); println!("Pair is {:?}", pair); println!("The reversed pair is {:?}", reverse(pair)); // 要素を1つしか持たないタプルを作成する場合、括弧で囲まれたただのリテラル // と区別するため、カンマが必要になります。 println!("One element tuple: {:?}", (5u32,)); println!("Just an integer: {:?}", (5u32)); // タプルを分解して別の変数にそれぞれの値を代入。 let tuple = (1, "hello", 4.5, true); let (a, b, c, d) = tuple; println!("{:?}, {:?}, {:?}, {:?}", a, b, c, d); let matrix = Matrix(1.1, 1.2, 2.1, 2.2); println!("{:?}", matrix); }
演習
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復習 :上にある
Matrix
という構造体に、fmt::Display
トレイトを追加しましょう。デバッグフォーマット{:?}
ではなくディスプレイフォーマット{}
で出力すれば次のようになるはずです。( 1.1 1.2 ) ( 2.1 2.2 )
必要に応じてディスプレイのページに戻りましょう。
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reverse
関数を雛形にしたtranspose
関数を実装してください。この関数はMatrix
を引数として受け取り、要素のうち2つを入れ替えたものを返します。つまりprintln!("Matrix:\n{}", matrix); println!("Transpose:\n{}", transpose(matrix));
は以下の様な出力になります。
Matrix: ( 1.1 1.2 ) ( 2.1 2.2 ) Transpose: ( 1.1 2.1 ) ( 1.2 2.2 )