フォーマット

これまで、文字列がどのようにフォーマットされるかは フォーマット文字列 によって決まるということを見てきました 。

  • format!("{}", foo) -> "3735928559"
  • format!("0x{:X}", foo) -> "0xDEADBEEF"
  • format!("0o{:o}", foo) -> "0o33653337357"

ここでは(foo)という単一の変数がXo指定なし 、という様々な 引数タイプ に応じてフォーマットされています。

フォーマットの機能はそれぞれの引数タイプごとに個別のトレイトを用いて実装されています。最も一般的なトレイトはDisplayで、これは引数タイプが未指定(たとえば{})の時に呼び出されます。

use std::fmt::{self, Formatter, Display};

struct City {
    name: &'static str,
    // 緯度
    lat: f32,
    // 経度
    lon: f32,
}

impl Display for City {
    // `f`はバッファです。このメソッドは
    // ここにフォーマットされた文字列を書き込みます。
    fn fmt(&self, f: &mut Formatter) -> fmt::Result {
        let lat_c = if self.lat >= 0.0 { 'N' } else { 'S' };
        let lon_c = if self.lon >= 0.0 { 'E' } else { 'W' };

        // `write!`は`format!`に似ていますが、フォーマットされた文字列を
        // バッファ(第一引数)に書き込みます。
        write!(f, "{}: {:.3}°{} {:.3}°{}",
               self.name, self.lat.abs(), lat_c, self.lon.abs(), lon_c)
    }
}

#[derive(Debug)]
struct Color {
    red: u8,
    green: u8,
    blue: u8,
}

fn main() {
    for city in [
        City { name: "Dublin", lat: 53.347778, lon: -6.259722 },
        City { name: "Oslo", lat: 59.95, lon: 10.75 },
        City { name: "Vancouver", lat: 49.25, lon: -123.1 },
    ] {
        println!("{}", city);
    }
    for color in [
        Color { red: 128, green: 255, blue: 90 },
        Color { red: 0, green: 3, blue: 254 },
        Color { red: 0, green: 0, blue: 0 },
    ] {
        // fmt::Displayに実装を追加したら、 {} を使用するように変更してください。
        println!("{:?}", color);
    }
}

フォーマット用トレイトの全リストはこちらから、引数タイプについてはstd::fmtのドキュメンテーションから参照できます。

演習

上にあるソースコード中のColorという構造体のためのfmt::Displayトレイトの実装を追加しましょう。出力は以下のようになるはずです。

RGB (128, 255, 90) 0x80FF5A
RGB (0, 3, 254) 0x0003FE
RGB (0, 0, 0) 0x000000

詰まったら以下の3つがヒントになります。

参照

std::fmt